家事按分のやり方と按分基準の一覧

自宅で仕事をしていると、家賃も電気代も「事業のためでもあり、生活のためでもある」支出になります。こうした支出は全額を必要経費にはできず、業務に使っている部分だけを必要経費とします。これが家事按分です。

必要経費に算入できるのは、業務の遂行上必要であることが明らかな部分に限られ、その区分は取引の記録などに基づいて合理的に行うこととされています。つまり「なんとなく5割」ではなく、根拠のある基準で分けることが求められます。

費目ごとの按分基準

按分して経費にする費目
項目勘定科目
自宅の家賃床面積の割合
電気・ガス・水道使用時間・コンセント数
インターネット回線使用時間・使用日数
スマートフォン使用時間・通話記録
自動車のガソリン・駐車場走行距離
自動車保険走行距離
リース料使用時間・使用日数

基準の選び方

床面積で分ける(家賃・地代)

もっとも説明しやすい基準です。住居全体のうち、仕事専用に使っている部屋やスペースの面積が占める割合を使います。

例:全体 50㎡ のうち仕事部屋が 10㎡ の場合 → 按分割合は 20%。家賃 100,000 円なら 20,000 円が地代家賃になります。

使用時間で分ける(光熱費・通信費)

1日のうち、あるいは1週間のうち業務に使っている時間の割合を使います。

例:週5日・1日8時間の稼働 → 40時間 ÷ 168時間 ≒ 24%。

走行距離で分ける(車両費)

業務での走行距離が全体に占める割合を使います。走行記録を残しておくと根拠が明確になります。

按分しない支出

事業専用に契約しているもの、事業でしか使わないものは按分不要で全額が必要経費になります。逆に、業務との関連がまったくない支出は按分の対象にもなりません。

経費にできません

按分の対象にならない支出
項目勘定科目
事業と無関係な私的支出
生計を一にする親族への家賃原則として必要経費にならない
住宅ローンの元金返済分

一度決めた基準は変えない

按分基準は年の途中で変えず、同じ基準を継続して使います。基準を変えると前年との比較ができなくなり、変更の理由を説明する必要も生じます。

出典

  1. 国税庁 タックスアンサー No.2210 必要経費の知識(2026-08-30)

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